新年あけましておめでとうございます
旧年中は有難うございました。「皆様を眠りで元気に・・・」街の眠りの相談室として努めて参ります。本年も宜しくお願い申し上げます。
東京西川の本社は、日本橋にあると思われる事が多いのですが、実は日比谷線人形町駅から直ぐの富久町にあります。いつもは仕入会や会議などで本社に缶詰になるので、魚の粕漬けなど目的の物を購入する以外、昼間に人形町を散策することはありませんでした。
「あれだけ人形町に行っているのに、昼間はどんな街かな?」と思い立ち、行ってまいりました。
この日は休日なので、午前中の早い時間に東京西川での用事を済ませた後は自由です。人形町交差点から水天宮に続く、大きな人形町通りを進むと、まず小さなお寺があります。いつも夜なので閉まっており、昼間は初めて。「小さいけど、良い雰囲気だな」と、大観音寺に参ります。
普段は奥の扉が閉まり拝観できませんが、この観音様は顔面だけの像だそうで、元は鎌倉に祀られていたそうです。そのお堂が火災に遭い、明治九年に人形町に遷されました。今も浅草寺の末寺です。夜の大観音寺の路地は井戸もあり、行灯や料亭などの明かりがとても良い雰囲気ですよ。
時間はもうお昼。西川の帰りなどに、よく買いに行く、魚の粕漬屋さんが、ランチをしていると聞いたので、早速伺いました。
「こんな所にあるんだ!」と、大通りの店舗のほかに、親子丼で有名な玉ひでさんの先に、魚久本店があります。席に着き、銀鱈の定食を頼むと、程よく粕の旨味がしみた身は、ふっくらとしてとても美味しかったです。普段なら滅多に出来ない、贅沢なランチでした
何やらお店の外に重厚感のある説明が。「えっ、ここがそうなんだ!」魚久さんの建つ場所は、西郷隆盛が居を構えた場所だそうで思わぬ発見で嬉しくなりました。
お腹もいっぱいになり、散策開始です、甘酒横丁へ。甘酒横丁へは一度も来たことがなく、とても楽しみでした。
人形町通りから和菓子屋さんを曲がると、ほうじ茶の香ばしい香りが漂います。すごい行列の鯛焼屋さんを横目に「わっ、珍しい。江戸時代から続くのかな?」っと、葛籠屋さんや三味線屋さんなど、古いお店が軒を連ねます。
最近見かけなくなった金物屋さんも、今では珍しくなった物などを販売し、見ているだけで楽しいです。
いよいよ明治座に着くと、「こんなに大きんだ!」初めて見るその大きさに驚きです。
甘酒横丁の延長上には素敵な公孫樹の並木道が続き、誘われるようにその先に向かうと
とても広々とした浜町公園に出ます。趣ある池は透明な水が流れ、木々の葉の紅葉も秋の風情を楽しませてくれます。
更にその先には、隅田川の堤防から川に下りれるようになり、右には新大橋、左には首都高の橋げた先に両国橋を望みます。川面に水上バスが行通うと、「あー、おしゃれだな」と、その水辺の風景に癒されます。
時間はもう17時。今日の為に予約をしておいた、水天宮の裏にある、焼鳥屋さんに向かいます。
22年前に私が勤めていた修行先のお店に出入りする問屋さんの営業マンだった、島田さんが、退職後に息子さんと開いたお店で、今年で10年になります。
修行先の先代の社長はよく「島田は一流の営業マンだから、よく勉強しておけよ」と言われたものです。特注のカバーや難しい注文も、まず、よく話を聞いてくれて、嫌がらずに優しく受けてくれました。大変お世話になった方です。それがご縁で、西川の帰りに島田さんの焼鳥屋さんに伺います。
和風の入口に趣のある提灯、和で整った設えの店内。何年も前からですが、前日に予約をしないと席が取れません。有名ホテルの関係の方々が来店されたり、経済ドキュメンタリー番組に映ったりと、ものすごい人気店です。
焼き上げられた焼鳥はとても上品で、その身はふっくらとタレも品がよく美味しい。次々に注文してしまいます。
屋号の一久は先祖代々の屋号だそうで、「いちきゅう」と読みますが、常連さんからは「いっきゅう」と呼ばれているそうです。配膳やお会計で忙しいのにいつも気にかけてくださいます。修行時代の話や、寝具業界の話をするのが、とても楽しみで、お酒もすすみます。
「今日は特に楽しかった!」一日の最後に島田さんともお会いでき、とても充実した日。
「島田さん、いつまでもお元気でお店に立ってください」と心の中で思いつつ、人形町を後にしました。
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